お疲れ様です。糠マルです(@malpighia_blog)
ぬか床を作る際に必要になってくる作業が「捨て漬け」。
けれど「捨て漬けって具多的にはどうやればいいんだろう?」と不安に思ってはいませんか?
ここで躓いてぬか床作りが失敗してしまったら悲しいですよね。
でも実は捨て漬けはポイントを押さえればとても簡単に出来てしまうんです。
今回の記事では捨て漬けのやり方が分からなくて困っているあなたに、誰でも簡単にできるようにやり方を解説していきます。
この記事を読めば、もう捨て漬けに関して不安に思う要素はなくなるので、安心してぬか床作りを始めることが出来ますよ。
捨て漬けのやり方は
・クズ野菜を入れる→3~4日くらいで入れ替える
を2週間程度繰り返せばOK。
ただ面倒なら熟成ぬか床をつかっても良いと思います。
ぬか床作りの必須作業、捨て漬けとは?

まず捨て漬けとは何なのかを解説します。
捨て漬けとは「作りたてのぬか床にいらない野菜を入れて、乳酸菌を増やす作業」です。
通常、ぬか床に野菜を入れると乳酸菌の力によってぬか漬けになるのですが、作り立てのぬか床にはまだ乳酸菌が生息していません。
この状態で野菜を入れても、ぬか漬け特有の酸味はつかず、ただしょっぱくなるだけです。
そこでまずはぬか床に乳酸菌を増やす工程が必要となります。それが捨て漬けです。
野菜の表面には乳酸菌が付着しています。ぬか床に適当な野菜を入れてあげると乳酸菌がぬか床の方へと移って増えていくのです。

例えるなら、ぬかは乳酸菌のベッドのようなものなんです。
この時に使う野菜は捨てる予定の「くず野菜」でOK。なのでこの工程は「捨て漬け」と呼ばれています。
以上のように、捨て漬けはぬか床を漬けられる場所にするために必要な、大事な作業であることがお判りいただけたでしょうか?
捨て漬けのやり方・期間を解説

それでは捨て漬けのやり方を解説します。主な工程は以下の通り。
- ぬか床にクズ野菜を入れる。
- 1日1回混ぜて、3~4日したらクズ野菜を引き上げる。
- また新しいクズ野菜を入れる。
- これを約2週間繰り返す。
ぬか床にクズ野菜を入れたら、状態を毎日確認しましょう。
3~4日経つと野菜がしなしなになってきますので、そうなったら取り出して新たなクズ野菜を投入してください。
この作業を2週間程度続けていくと、野菜から移った乳酸菌がぬか床内で増殖し、特有の酸っぱい香りが出てきたり、表面に白い膜が張られ始めます。
この状態になれば発酵が進み、ぬか床が出来上がった合図。捨て漬けを終えて本付けに入っても大丈夫です。
2週間はあくまで目安です。
クズ野菜をかじってみて「酸味が足りないかな?」と感じたら、もう少し捨て漬けを延長してみてください。
捨て漬けに向いてる食材・向いてない食材

捨て漬け用に使うクズ野菜は、捨ててしまうようなものなら何でもいいのですが、向いている物・向いていない物もあります。
向いているものは強いてあげるなら葉物がおススメ。葉物は表面積が大きいので、付着している乳酸菌も多いためです。
具体的に言うとキャベツの外葉や大根の葉、白菜あたりになります。
使わなさそうなキャベツがあるなら、ぜひ捨て漬けに利用してみてください。
他にも人参やリンゴ・柿の皮なども捨て漬けに適しています。
反対に捨て漬けに向いていない野菜に挙げられるのはナスです。
ナスは漬物の定番として有名ですが、アクが強いため捨て漬けにはあまりおススメできません。本漬け用に取っておきましょう。
他にもゴーヤや玉ねぎといった臭いや苦みの強い野菜、トマトのような水分の多い食材も捨て漬けには向かないので避けたほうが無難です。

捨て漬けした野菜を食べても大丈夫?

「捨て漬けの野菜ももったいないし食べちゃダメなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
結論から言えば捨て漬けに使った野菜を食べても問題はないです。ただし美味しいものではないので積極的に食べることはおススメしません。
上述したようにぬか漬けというのは乳酸菌の発酵の力があって初めて成立する食べ物です。
乳酸菌の少ない捨て漬けの時点で食べても、塩辛いだけで美味しいものではないでしょう。
実際、捨て漬けの野菜を食べてみたこともありますが、とても食卓に出せるようなものではありませんでした・・・。
ただ、ぬかの発酵状態を確認するために、ちょっと味見してみるのは有効な方法です。
少しかじってみて塩辛いだけならまだまだ発酵不足。捨て漬けをそのまま続行します。
酸味が出て美味しくいただけるようなら、そのまま本漬けを開始しましょう。
捨て漬けが美味しく出来上がっているなら、食べてしまっても構いませんよ。
捨て漬けをするときの注意点

次に捨て漬けをする際に注意したいポイントを挙げます。それは以下の通り。
- 冷蔵庫には入れないほうがいい
- 冬に始めるのはおススメできない
最初からお伝えしている通り、捨て漬けの目的は「乳酸菌を増やすこと」です。
乳酸菌が最も活発に活動する温度は25~30度。そのため冷蔵庫で保管してしまうと乳酸菌がうまく育たず良いぬか床にはなりません。
一度発酵が終わってしまえば、冷蔵庫の温度でもしっかりとぬか漬けになってくれます。
(常温よりも時間はかかります)
冬に始めないほうがいいのも同様に気温の問題。気温が低い冬の時期にぬか床作りを始めると、乳酸菌が育つまでにかなりの時間がかかってしまいます。
こういった理由から、冷蔵庫や冬にぬか床作りをスタートするのは控えたほうがいいでしょう。
もし冬場でもぬか床をすぐに楽しみたい!という方はすでに発酵が終わっているぬか床を買うのが効果的です。
捨て漬けの手間も面倒なズボラさんは「熟成ぬか床」を使おう

捨て漬けで食べられるようになるまで待ちきれないし、
冬場でもぬか漬けを早く食べたい!春になるまでなんて待てないよ!
何かいい方法はないの?
そんな方には熟成ぬか床を使うのがオススメです。
熟成ぬか床とはすでに発酵が終わった状態のぬかがそのまま売られているもののこと。
なので買ってきたその日からすぐにおいしいぬか漬けを楽しむことが出来ます。
おススメしたいのは【かんたん ぬか美人】です。野菜とぬかの粉末を入れて放置すれば90分で美味しいぬか漬けが出来上がる優れもの。
実際に使ってみた感想は以下の記事にて
>>【2週間→90分⁉】誰でも美味しいぬか漬けが作れる「かんたんぬか美人」レビュー。口コミ・評判は?

1からぬか床を育てて楽しみたい!という方には向きませんが、とにかく手軽にぬか漬けを楽しみたい方にはうってつけのアイテムですよ。
でもどうせなら1からぬか床を作ってみたいなぁ。
でも捨て漬け面倒だなぁ・・・。
そんなワガママなズボラさんには以下のようなぬか床を始めるためのスターターキットがおススメ。
必要な物が最初からすべて揃っているので、捨て漬けをする必要なく、1からぬか床を作る楽しみを味わえます。
まとめ:捨て漬けは大事な作業です。

というわけでまとめです。
まとめ
・捨て漬けとは作ったばかりのぬか床に乳酸菌を増やすための作業
・捨て漬けのやり方はクズ野菜を入れて取り出すのを、約2週間繰り返す
・使う野菜は葉物がオススメ
・捨て漬けをするときは冷蔵庫や気温の低い冬に始めるのはおススメしない
・面倒ならすでに発酵しているぬか床を買おう
捨て漬けをしている期間はぬか漬けを食べられない期間でもありますが、「ぬか床が育っていくのを見守る」楽しみもあります。
ぬか床から酸味の香りが漂い始めたり、発酵して産膜酵母が膜を張り始めたりするのを観察するのは、まるでペットの成長を見守っているような面白さがありますよ。
ぜひ興味のある方は捨て漬けからのぬか床作りを楽しんでみてください。
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