お疲れ様です。糠マルです(@malpighia_blog)
ぬか漬けを作って食べたけど、めちゃくちゃ酸っぱくてびっくりしてる・・・。
酸味を抑えるにはどうすればいいんだろうか?
こんなお悩みで困ってはいないでしょうか?
せっかく作ったぬか漬けが驚くぐらい酸っぱかったら、なにか間違ったことをしてしまったんじゃないかと不安になりますよね。
でも大丈夫。その酸っぱさの原因はぬか床に棲む乳酸菌が増えすぎたことによるものです。
きちんと対処すれば、酸っぱさを軽減することが出来るので問題ありません。
今回の記事ではなぜぬか漬けの酸味をどうにかしたいあなたに、なぜ乳酸菌が増えすぎて酸っぱくなってしまうのか、その原因と対策を解説していきます。
この記事を読めば誰でも酸っぱさを和らげる方法がわかるので、もうこの先同じことが起こっても慌てる心配はなくなりますよ。
・ぬか漬けが酸っぱくなりすぎる原因は乳酸菌の増えすぎによるもの
・増えすぎた乳酸菌を減らすには
- しっかりかき混ぜる
- 涼しい場所に移動させる
- 塩分を足す
- 水分を減らす
といった方法がある。
・ぬか漬けが酸っぱいことは別に悪いことではない。
ぬか漬けが酸っぱい原因は乳酸菌の増えすぎ

まず結論としてぬか漬けが酸っぱくなるのは、乳酸菌が増えすぎているのが原因です。
名前に「酸」とついている通り、乳酸菌は増えると酸味を作り出します。
適度な量の乳酸菌なら程よい酸味を感じることが出来ますが、増えすぎてしまうと酸味が強くなりすぎて食べづらくなってしまいます。
筆者もぬか床を作り始めた手の頃、味が酸っぱすぎるぬか漬けが出来て
「腐ったのか!?」と慌てた記憶があります。
乳酸菌の増えすぎはぬか漬けの味に大きく影響するので、酸味が苦手な人は対処が必要です。
ここからは「なぜ乳酸菌が増えてしまうのか」の原因とその対策をしていきます。
ぬか漬けが酸っぱい時の4つの原因と対策

ぬか漬けが酸っぱくなりすぎてしまう原因は乳酸菌の増えすぎです。酸味を抑えるには乳酸菌の繁殖を抑制する必要があります。
乳酸菌が増えすぎてしまう可能性として考えられるのは以下の通り。
- かき混ぜ不足
- 温度が高い
- 塩分が足りない
- 水分が多い
それぞれ詳しく見ていくとともに、対策についても解説していきます。
かき混ぜ不足
乳酸菌が増えすぎてしまう1つ目の原因は「かき混ぜ不足」です。
乳酸菌は酸素を嫌う「嫌気性」の微生物であり、ぬか床の中間層に生息しています。
かき混ぜが足りないと乳酸菌は空気と触れ合うことがなくなるので、ぬか床の中でどんどん繁殖していってしまいます。
その結果乳酸菌が大量に発生してしまい、ぬか漬けが酸っぱくなりすぎてしまうのです。
かき混ぜるのをサボると、ぬか床はホーントすぐ酸っぱい臭いを出してきます。
こうして日々のかき混ぜを怠ることが、ぬか床が酸っぱくなりすぎる原因となります。
対策としては「ぬか床をしっかりかき混ぜて乳酸菌と空気を触れ合わせること」です。
1日1回(気温が高い夏場なら2回)ぬか床の上下をひっくり返すようにかき混ぜましょう。
こうすることで乳酸菌が過剰に増えることを抑えられ、酸っぱさを軽減することが出来ます。
ぬか床をかき混ぜることは酸っぱさ以外に臭いの対策にも有効です。
ぬか床には乳酸菌以外にも「産膜酵母」「酪酸菌」という微生物が生息しており、これらが増えすぎると嫌な臭いを発生させるようになります。
きちんと上下ひっくり返してかき混ぜることで、この臭いの発生も抑えることが出来るのです。
日々のかき混ぜは、味と臭い、両方の対策になるので超重要!
「なぜ上下にひっくり返すのか?」については以下をご覧ください。
>>【手抜き】ズボラ流ぬか床のかき混ぜ方!1日1回じゃなくてもOK!

温度が高い
2つ目は「ぬか床を保存している場所の温度が高い」ことです。
ぬか床の温度が25度を超えると乳酸菌は過剰発酵してしまうので、大きく増えすぎてしまいます。
そのため温度が高すぎる場所では、ぬか漬けが酸っぱくなりすぎてしまうのです。
夏場など気温が高い時期に常温保存している方は注意をしてください。
対策は「ぬか床を涼しい場所に移動させること」。
乳酸菌の快適温度は20~25℃なので、それ以下の温度で保管してあげれば過剰に増えるのを抑えることが出来ます。
>>【超重要】ぬか床は温度管理が命!適正温度で美味しいぬか漬けにしよう
おススメは保存場所を冷蔵庫にすること。
冷蔵庫に保存しておけば、手っ取り早く温度を下げて乳酸菌の繁殖を抑えられるのでズボラさんにもピッタリです。
筆者もよくぬか床を冷蔵庫に保存しますが、常温とは目に見えて発酵の進みが遅いです。
味や臭いもかなり抑えられるので、あまり面倒をしたくない人におすすめ。
塩分が足りない
3つ目は「ぬか床の塩分が足りない」ことです。
塩分には乳酸菌の繁殖を抑制してくれる働きがあります。なので酸味を抑えることが可能なのです。
対策はシンプルに「塩を足すこと」。
ぬか床を少し口に入れてみて塩気が感じられないようでした、追加で塩を投入してください。
これでぬか漬けが酸っぱくなりすぎるのを防止することが出来ます。
塩を投入するときは一度に大量にいれず、少しずつ味の様子を見ながら追加してください。
一気に塩を入れてしまうと、今度はぬか漬けがしょっぱくなりすぎてしまい食べづらくなってしまいます。
まずは小さじ1杯程度の塩から始めて、効果が薄いようなら徐々に増やしてみてください。
少ない量からスタートして、調整を重ねていきましょう。
水分が多い
4つ目の原因は「ぬか床の水分が多くなっていること」です。
食材を漬けるとそこから水分が出るので、ぬか床内の水分は使うたびに増えていきます。
表面に水が張るほど水分が増えると塩分濃度が薄まってしまうので、結果的に乳酸菌が増えやすくなってしまうのです。
また水分が増えてことによりゆるくなってしまったぬか床も、乳酸菌の過剰発酵の原因の1つです。
水でべちゃべちゃのぬか床は見た目的にもあまり良くなく腐敗の原因にもなるので、早めに対策しておきましょう。
対策としては水抜きをしたり、足しぬかをしてぬか床の水分量を減らしてあげること。
理想的な水分量はぬかを握った時に指の間から水が少し滲み出す程度。
詳しい方法は以下をご覧ください。

その他の酸っぱいぬか床への対処方法

上記に挙げた以外にも酸味を和らげる方法がありますので解説していきます。
上記の方法と合わせて試してみてください。
- 漬ける時間を短くする
- ぬか床を休ませる
- 重曹を入れる
- 卵の殻を入れる
漬ける時間を短くする
漬ける時間を短くしてみるのも有効な方法です。
当然のことですが漬ける時間が長ければ長いほど、酸味は強くなっていきます。
酸味が少し強いなと感じた時は、漬け時間を早めに切り上げてみてください。
ぬか床を休ませる
何も漬けずにぬか床を休ませてあげるという方法もあります。
ぬか床に漬けている食材からでる栄養素は、乳酸菌のエサにもなります。
なのでエサの供給をストップさせることで、乳酸菌を必要以上に増やさせないことが可能です。
休ませる際は漬けている食材を全て取り出し、かき混ぜてから涼しい場所で保管してあげましょう。
ぬか床はたくさんの微生物が集まった生き物のようなものです
人間も休まなければ元気がなくなってしまうのと同じように、ぬか床にも休息を与えてあげましょう。
重曹を入れる
ぬか床に重曹を入れるのも1つの方法です。
酸っぱすぎるぬか床は乳酸菌が繁殖しているため、強い酸性の値を示します。
重曹はアルカリ性なので、ぬか床に入れると中和されて酸味を和らげてくれるのです。
重曹を入れるときは、まず小さじ1杯程度の少量から始めてください。
いきなり大量に重曹を入れてしまうと、ぬか床がアルカリ性に傾きすぎてしまい乳酸菌が死滅してしまいます。
乳酸菌がいなくなってしまうと、もうぬか漬けを作ることはできません・・・。
場合によってはぬか床が腐敗して使い物にならなくなる可能性もあるので、入れる量はくれぐれも慎重に。
卵の殻を入れる
ちょっと変わったところで卵の殻を入れるという方法があります。
原理は重曹の時と同じ。卵の殻はカルシウムで出来ており重曹と同じアルカリ性です。
なのでぬか床に入れると酸を中和して酸味を抑えてくれます。
卵の殻を入れるときは必ず煮沸消毒したものを使ってください。
卵の殻にはサルモネラ菌が付着している可能性があり、そのまま入れると食中毒を起こす可能性があります。
75度以上で1分以上熱を加えれば大半の細菌は死滅するので、食中毒の危険を回避することが可能です。
日本の卵は安全基準が高く、きちんと消毒されているので大丈夫だとは思いますが、念のため。
ぬか漬けが酸っぱいのは悪いことではない

ここまででぬか漬けが酸っぱすぎる場合の様々な対処法を解説してきました。
でも実はぬか漬けが酸っぱいことは必ずしも悪いことばかりではないのです。
なぜなら酸っぱいぬか漬けはそれだけ体にもいいものだから。
ずっとお伝えしてきた通り、ぬか漬けの酸っぱさの原因は乳酸菌が増えていることです。
しかし乳酸菌は美容効果・整腸効果など体にとって良い影響を与えてくれます。
ですので「酸っぱいぬか漬けの方が好き!」という方はわざわざ酸味を抑える必要はありませんから、そのまま酸っぱいぬか漬けを楽しんでOK。
酸っぱいのが苦手、という方はこれまでに紹介した方法を試してみてください
筆者はわりと酸っぱめのぬか漬けの方が好みなので、乳酸菌を増やすやり方を色々試してみています。
まとめ:適切な対処でぬか漬けの酸味を楽しもう

というわけでまとめです。
まとめ
酸っぱすぎるぬか床の対処法
・しっかりかき混ぜる
・涼しい場所に移動させる
・塩分を足す
・水分量を減らす
・漬け時間を短くする
・ぬか床を休ませる
・重曹を入れる
・卵の殻を入れる
ぬか漬けが酸っぱいのは体によい証拠なので、無理に抑える必要はなし。
人の味覚の好みはそれぞれです。「酸っぱいのが好き」という方もいれば「浅漬けのような薄味が好き」という方もいます。
ぬか漬けの味に正解はなく、自分が美味しいと思えるぬか漬けを作りだせたなら成功といえるでしょう。
今回ご紹介した方法を試して、自分に合った味を出せるよう試行錯誤していてください。
自分好みにできたぬか漬けを作りだせたなら、きっと格別な味わいになりますよ。
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