お疲れ様です。糠マルです。(@malpighia_blog)
ぬか床を作る際にはぬかが必要になるわけですが、実はぬかには「生ぬか」と「炒りぬか」の2種類があるのをご存じでしたか?
この2つは同じぬかでも、様々な違いがあります。
そう聞くと
え、じゃあどっちを使えば良いの?
と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんよね。でも大丈夫。
今回の記事では生ぬかと炒りぬか、どちらを使えば良いのか迷っているあなたに、それぞれの違いとどちらが初心者に向いているのかを解説します。
この記事を読めばどのぬかを使うか、もう迷うことはなくなりますよ!
- 生ぬかは玄米を精米した時に出る表皮や胚芽をあわせた粉末
- 炒りぬかは生ぬかを火で炒ったもの
- ズボラな初心者さんにはメンテナンスが緩くていい炒りぬかをおススメ
そもそも「ぬか」ってなんだ?!

まずそもそも「ぬか」とはなんなのでしょうか?
ぬかとは一言で言えば「玄米を精米した時に出る胚芽や表皮をあわせたもの」です。
まず収穫された稲は脱穀され、実が茎から外されます。
この実から一番外側の籾殻(もみがら)の部分が取り除かれたものが玄米です。
その玄米を精米し表皮や胚芽の部分を取り除くことによって、私たちが良く知る白米になります。
この精米の過程で取り除かれた表皮や胚芽の部分が合わさってできた粉末がぬかというわけです。
ちなみに取り除かれた表皮や胚芽の部分には、玄米全体の約95%の栄養が含まれています。
そしてこのぬかは、状態によって「生ぬか」と「炒りぬか」の2種類に分けることが出来るのです。
生ぬかとは?その特徴を解説

生ぬかとは精米されたあと、なにも手を入れていないぬかの粉末のことです。
そんな生ぬかの特徴は以下の通り
- 菌が豊富
- 傷みやすい
- 虫が発生しやすい
1つずつ見ていきましょう。
菌が豊富
まず生ぬかの特徴は炒りぬかに比べ菌が豊富に存在していることです。
ぬかの中に存在している乳酸菌をはじめとした微生物は炒ると大部分が死滅してしまいます。
そのため微生物の少ないりぬかに比べ、豊富に微生物が生息している生ぬかは早く漬かりますし、風味も損なわれません。
漬け時間を短くしたい人や、より美味しいぬか漬けを食べたい方は生ぬかを選んだ方がいいですね。
ちなみに、糠に含まれるビタミンや酵素も熱によって壊れやすいです。
傷みやすい
2つ目の特徴は傷みやすいことです。
ぬかは油脂分が多く、酸素に触れるとすぐに酸化が始まっていきます。
この油脂は通常の状態だと高血圧や動脈硬化の予防に効果があるのですが、酸化してしまうと逆に体に害なものに変質してしまいます。
生ぬかの保存が効くのは、せいぜい1週間ぐらいのため購入したら早くぬか床にしてしまう必要があります。
どうしても使いきれない場合は冷凍保存しましょう。
そうすれば2~3カ月は保つことが出来ます。
虫が発生しやすい
3つ目の特徴は虫が発生しやすいことです。
生ぬかは加工が一切されていないものですので、ここに虫の卵が付着している可能性があります。
この卵がぬか床の中で孵化してしまうのが、虫の発生する原因となります。
他にもぬかの発酵した臭いにつられた虫が直接ぬか床に卵を産み付けるという理由もあります。
虫の発生が怖い人は、生ぬかではなく加熱処理された炒りぬかを使うのがよさそうです。
ここまで紹介した生ぬかの特徴を一言で表すと、
「美味しく漬かるけれど、メンテナンスが大変な上級者向け」といったところです。
次に炒りぬかの特徴を見てみましょう。
炒りぬかとは?その特徴を解説

次に炒りぬかの特徴を解説していきます。炒りぬかとは読んで字のごとく「生ぬかを炒ったもの」になります。
その特徴は以下の通り
- 保存がきく
- 香ばしい風味がつく
- 菌や栄養が壊れてしまう
保存が効く
1つ目の特徴は保存が効くことです。
前述の通りぬかには油脂分が多く酸化が早く傷みやすいのですが、加熱によって油脂分を飛ばすことによって酸化を防げるので、日持ちがするようになります。
また虫の卵がついていた場合でも加熱処理をすることで死滅させることが可能です。
ズボラな方は炒りぬかを選ぶと手軽にぬか床を作れるためおススメですね。
香ばしい風味がつく
2つ目の特徴は香ばしい風味がつくことです。
ぬかを炒ることによって独特のぬか臭さが抑えられ、代わりに香ばしさがプラスされます。
人によってはこちらの方が食べやすくなるかもしれません。
菌や栄養が壊れてしまう
最後にデメリットですが、炒ることにより菌や栄養を壊してしまいます。
このことにより生ぬかに比べて発酵がおそくなります。
完全に菌が死滅するわけではないのでぬか床を作ることは十分可能ですが、時間が長くかかるのは念頭に置いておきましょう。
炒りぬかの特徴を一言で表すと
「ちょっと味は落ちるけれど、メンテナンスが緩くてズボラでもできる」感じですね。
初心者におススメは炒りぬか!

生ぬかと炒りぬかの違いを表にまとめてみました。
生ぬか | 炒りぬか | |
入手しやすさ | 入手しづらい | スーパーでも買える |
保存性 | 効かない | 効く |
発酵の速さ | 早い | 遅い |
メンテナンスのしやすさ | しにくい | しやすい |
これらのことを総合すると、初心者が気軽にぬか床を作る場合は炒りぬかを使うのが適しているといえます。
炒りぬかは生ぬかに比べてメンテナンスや保存がしやすいため、ズボラな方が初めてぬか床を作る際にも向いているといえますね。
まずは炒りぬかでぬか床づくりを始めてみて、本格的にやってみたくなったら生ぬかで1から作ったり足しぬかをしてみるといいでしょう。
生ぬかと炒りぬか、どちらもぬか漬けを作るには捨て漬けなどの準備が必要ですが、現在は「野菜を入れるだけでOK」というぬか商品も多いです。
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レビューは以下の記事をご覧ください
https://www.okigaru-nukadoko.online/nukabijin/まとめ:生ぬかと炒りぬか、初心者向きは炒りぬか

というわけでまとめです。
まとめ
・生ぬかは美味しく早く漬かるが、菌や虫が発生しやすく管理が難しい
・炒りぬかは加熱処理してあり管理しやすいため初心者に向いている
・まずは炒りぬかで始めて、慣れてきたら生ぬかにチャレンジしてみよう
生ぬかよりも炒りぬかの方が管理しやすいので初心者はこちらから始めるのをおススメします。
最初から炒りぬかを買うのもいいし、生ぬかの場合でも自宅で炒ってから使用すれば安心です。
生ぬかと炒りぬか、それぞれどこで買えるのか?は以下の記事にまとめていますので、気になる方はご覧ください。
https://www.okigaru-nukadoko.online/nuka-kaerubasyo/
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