お疲れ様です。糠マルです(@malpighia_blog)
ぬか床って毎日かき混ぜなきゃいけないの?面倒・・・。
なにか楽にやれる裏技はないの?
こんな悩みをお持ちではないでしょうか?
ぬか床は定期的にかき混ぜる必要があるのですが、それをやらなきゃならないのって正直面倒ですよね。
でも実はそんなかき混ぜ作業の回数をグッと減らすことのできる方法があるんです。
私もその方法を使うことで5日に1回くらいのペースでも、ぬか床を保つことが出来ています。
今回の記事ではかき混ぜが面倒なズボラさんのあなたに、正しいかき混ぜ方と回数を減らせる簡単な方法をお伝えします。
この記事を読めばもう毎日面倒なかき混ぜ作業をしなくても良くなるので、ぬか床を始めるハードルがグイっと下がりますよ。
・かき混ぜる理由はぬか床の菌のバランスを保つため
・かき混ぜ方のセオリーは「1日1回」「上下をひっくり返す」
・冷蔵庫に入れれば毎日かき混ぜる必要なし!
・【かんたん ぬか美人】を使えば、かき混ぜる必要すらなし!
ぬか床は何故かき混ぜるの?その理由を解説

ぬか床を作る際の作業で最も大事なものは「かき混ぜること」です。
その理由は「ぬか床に生息している微生物が異常繁殖するのを抑えるため」。
かき混ぜ不足だと特定の微生物が増えすぎてしまい、風味の劣化や嫌な臭いを発生させる原因になってしまいます。
>>【6タイプ別】ぬか床から変な臭いが!原因&解決法を徹底解説!
この異常繁殖を防ぐために、ぬか床はかき混ぜる必要があるのです。
嫌な臭いがしちゃうのは遠慮したいなぁ・・・
ちなみに微生物ってどんなのがいるの?
ぬか床に主に生息しているのは、以下の3種の微生物だよ
・産膜酵母
・乳酸菌
・酪酸菌(らくさんきん)
それぞれの菌には酸素を好む・嫌うという「棲みやすい場所」があり、かき混ぜずに放置していると菌がその場所でどんどん繁殖していきます。
その結果ぬか床内の菌のバランスが崩れてしまい、ぬか漬けの味が落ちたりにおいの原因となってしまうというわけです。
ではそれぞれの菌について、詳しく見ていきましょう!
産膜酵母
1つ目の菌は産膜酵母です。
産膜酵母の特徴
・酸素を好む「好気性」
・ぬか床の表面付近に生息
・増えるとぬか床に白い幕を張る
・増えると風味が劣化し、シンナー臭がする
産膜酵母は酸素を好む好気性の菌であるため、ぬか床の表面付近に生息しています。
産幕という名前の通り、菌が増えるとぬか床の表面にカビのような白い幕を張ります。
また産膜酵母は酢酸エチル生成するので、増えすぎるとぬか床からシンナーのようなツンとした臭いが発生してしまうのです。
悪いものではなく、産膜酵母がいることはぬか床が元気に育っている証拠です。
人体に害はないから、そこは安心
>>ぬか床の表面が白いの、実はカビじゃないよ。捨てない対処法を解説

乳酸菌
2つ目は乳酸菌です。
乳酸菌の特徴
・酸素を嫌う「嫌気性」
・ぬか床の中間層に生息
・乳酸菌の働きにより、ぬか漬けが出来上がる
乳酸菌はぬか床にいる菌の中でもっとも重要な菌であり、酸素を嫌うため中間層に生息しています。
乳酸菌の発酵の働きにより、ぬか床に入れた食材は美味しいぬか漬けとなるのです。
乳酸菌が多いとぬか漬けが酸っぱくなり、少ないと薄めの味になります。
自分好みの味になるように増やしたり減らしたり試行錯誤するのが、ぬか床作りの楽しみ方の1つです。
>>ぬか漬けが酸っぱい原因は乳酸菌!酸味の強いぬか床の最強な手入れ方法
>>ぬか床の酸味が足りない!初心者でもできる乳酸菌の増やし方5選
酪酸菌(らくさんきん)
3つ目は酪酸菌です。
酪酸菌の特徴
・酸素を嫌う「嫌気性」
・ぬか床の最下層に生息
・増えると蒸れた靴下のような臭いが発生
酪酸菌は酸素があると生きられないため、ぬか床の最下層に生息しています。
この酪酸菌が増えてしまうと、蒸れた靴下のような嫌~な臭いを発生させるようになってしまいます。
これら3つの菌がバランスよく生息している状態が「健康なぬか床」といえます。
ではそのバランスを保つにはどうすればいいかといえば「正しくかき混ぜること」になるのです。
ぬか床の正しいかき混ぜ方

では、ぬか床はどのようにかき混ぜるのが正しいやり方なのでしょうか?
ぬか床の混ぜ方の基本は以下の通り。
- 基本は1日1回混ぜる
- 上下をひっくり返すように混ぜる
基本は1日1回混ぜる
基本としては「1日1回混ぜること」がセオリー。
酸素の嫌いな雑菌の繁殖を抑え、酸素を好む酵母の活動を活発にさせる必要があるからです。
とはいえ1日1回混ぜるのは面倒・・・と考える方も多いはず。
そんな時はかき混ぜの回数を少なくできる方法があるので、それを使いましょう。
方法をすぐに知りたい方はこちら
かき混ぜ方のコツは「上下をひっくり返す」
ぬか床のかき混ぜ方のコツは「上下をひっくり返すようにかき混ぜること」です。
前項で解説した通り、ぬか床には産膜酵母・乳酸菌・酪酸菌といった菌がそれぞれ棲みやすい場所に生息しています。
棲みやすい場所にいる菌はどんどん繁殖してしまうため、そこから強制的に棲みづらい環境に移動させる必要があるのです。
適当にぐちゃぐちゃ混ぜてもダメだよ!
酸素好きな産膜酵母は上部に、酸素嫌いな酪酸菌は下部にいるので、これをまるっと上下ひっくり返して苦手な環境に移し、異常繁殖を防いで菌のバランスを保ちます。
真ん中の乳酸菌がいる層は、なるべくかき混ぜないようにすること
混ぜるときはぬか床を一番下からすくい上げるように持ち上げて、しっかりと上下を入れ替えるように混ぜましょう。
これで苦手な環境に移動した菌は繁殖ができなくなりぬか床のバランスは保たれますし、ぬか床内の塩分を均一にすることもできます。
最後にぬか床をグッと押し込んで中の空気を抜き、表面を平らにならします。
中の空気を抜くことで酸素が嫌いな乳酸菌にとって好ましい環境になり、空気に触れる表面積を少なくすることでぬか床の酸化を防げます。
終わりにフチについたぬかを拭きとって清潔に保つのも忘れずに。
そこからカビが生えたり、虫が寄ってくる恐れもあります。
毎日のかき混ぜが面倒なときは

忘れてるわけじゃない。
かき混ぜようとは思ってるんだけど、どうしても億劫で気持ちが乗らないんだ・・・。
という方もきっといらっしゃると思います。
そんな方のおすすめの対処法が、「冷蔵庫で保管すること」です。
菌がもっとも活発に行動する温度は20~25度の間です。温度が低い環境では菌の働きも弱まり、発酵のスピードを遅くすることが出来ます。
そのため毎日かき混ぜる必要が無くなるのです。
5日に1回くらいでOK
ただ発酵を弱めている分、ぬか漬けの風味がどうしても薄くなってしまいますので、週に1日くらいは常温に戻して菌の活動を促してあげましょう。
>>【超重要】ぬか床は温度管理が命!適正温度で美味しいぬか漬けにしよう

5日に1回すらもめんどくさい!
何もしないでパパっとぬか漬けだけ楽しみたい!
もしかしたらあなたはここまで考えている、ものぐさな方でしょうか?
そんな超めんどくさがりなあなたにピッタリのアイテムが実はあるんです。それは【かんたん ぬか美人】。
ぬか美人は1回使い切りタイプのぬか床なので、使い終わったら捨てるだけでOK。
かき混ぜ等の手入れは一切いらないので、美味しいところだけを楽しみたいというワガママなあなたにピッタリです。
以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
>>【2週間→90分⁉】誰でも美味しいぬか漬けが作れる「かんたんぬか美人」レビュー。口コミ・評判は?

かき混ぜるときは素手がオススメ

ぬか床をかき混ぜるときは、できれば素手でかき混ぜることをおススメします。
理由は以下の2点
- ゴム手袋の匂いが移る
- その人ならではのぬか床になる
ぬか床をゴム手袋でかき混ぜていると、ゴムの匂いがぬかに移ってしまい美味しさが損なわれる可能性が高いです。
同様の理由でマニキュアもNG。マニキュアがぬか床に溶けだしてしまいます。
そして人の手にも乳酸菌が生息していますので、素手でかき混ぜることにより、その人らしいぬか床が出来上がっていくのです。
素手でかき混ぜれば「今日は水分が多めだな」と、ぬか床の状態も感じ取りやすいです。
ゴム手袋等を使うのは、手が荒れているときや傷が染みて痛いときのみに留めておきましょう。
どうしても素手でかき混ぜたくない!という方はハンドルを回してぬか床をかき混ぜるタイプの容器も出ていますので、こちらを試してみてください。
>>ぬか床は素手でかき混ぜると美味しくなる!3つのメリットと不安点を解説

ぬか床を混ぜ忘れる時の対処法

ぬか床を自分で作ってみたけど、どうしても混ぜるの忘れちゃうんだよね・・・。
自分でぬか床を作ってみたら、そんな悩みが出た方もいると思います。
そんな方におススメなのはは置き場所を変えてみること。
かき混ぜを忘れてしまうのは、ぬか床が目につく場所に置かれていないので思い出せないのが原因です。
必ず目に付くような場所に移動させてみましょう。
詳しくは以下の記事で解説しているので、参考にしてください。
https://www.okigaru-nukadoko.online/nukadoko-okibasyo/まとめ:自分に合ったやり方でぬか床をかき混ぜよう

というわけでまとめです。
まとめ
・かき混ぜる理由は、ぬか床の菌のバランスを一定に保つため
・「上下にひっくり返すようにかき混ぜる」のがポイント
・混ぜるときは素手がオススメ。嫌な方はハンドル式の容器もアリ
・かき混ぜが面倒なときは、冷蔵庫で保管することで回数を減らせる
かき混ぜはぬか床を作るにおいて一番重要な作業です。
江戸時代などは1日1回混ぜなければなりませんでしたが、現代は技術も発達しているのでその限りではありません。
冷蔵庫に入れれば回数を減らせますし、【かんたん ぬか美人】を使えばかき混ぜることすら不要になります。
自分のライフスタイルに合わせた方法でぬか床を楽しんでください。

コメント