お疲れ様です。糠マルです。(@malpighia_blog)
ぬか床を見てみたら、なんだかふかふかに膨らんでる!なにがあったの・・・?
こんな悩みに直面して動揺してはいませんか?
昨日まで問題なかったぬか床が突然パンパンに膨らんでいたらびっくりしてしまって、このままでいいのか悩んでしまいますよね。
実はその原因は「ぬか床の過剰発酵」。発酵によって大量の炭酸ガスが排出されているからなんです。
今回の記事ではぬか床が膨らんでどうすればいいのか困っているあなたに、その原因と対策を解説していきます。
この記事を読めばぬか床が膨らんだ場合の対処法が分かって慌てる必要が無くなり、再び美味しいぬか漬けを楽しめるようになりますよ。
ぬか床が膨らむのは、過剰発酵による炭酸ガスが原因。
過剰発酵を抑えるために、微生物のバランスを抑える手入れをしましょう。
なぜぬか床が膨らむのか?原因は「炭酸ガス」

なぜぬか床が突然膨らんでしまうのでしょうか?その原因はズバリ「ぬか床の過剰発酵により発生した炭酸ガス」です。
ぬか床には乳酸菌や産膜酵母といった微生物が生息しています。
これらの微生物の力で食材が発酵することにより、ぬか漬けが完成するのですが、この際に微生物は「エタノール」や「炭酸ガス」を排出します。
適正なら量なら問題はないのですが、このバランスが崩れて微生物が多くなりすぎているぬか床は、過剰発酵の状態になっています。
その結果炭酸ガスが大量に排出されてしまい、ぬか床がふかふかに膨らんでしまうのです。
>>なぜぬか床で漬物ができるのか?発酵しない悩みもメカニズムを知れば解決

膨らんだぬか床は使っても大丈夫?

膨らんでしまったぬか床はそのまま使っていいものなのか不安になりますよね。
結論としては「使っても体に問題はありませんが、味は良くないのでおススメできません」
ふかふかに膨らんだぬか床をそのまま使った場合、以下のような特徴がぬか漬けに現れます。
- 酸っぱすぎる
- 舌がピリピリする
それぞれ見ていきましょう。
酸っぱすぎる
1つ目の特徴はぬか漬けが凄く酸っぱくなることです。その原因となるのは「増えすぎた乳酸菌」。
乳酸菌は発酵により、酸味を強くする「乳酸」を作り出します。
適度な量の乳酸はぬか漬けに程よい酸味をプラスする無くてはならないものですが、増えすぎるとぬか漬けをものすごく酸っぱくしてしまいます。
酸っぱいのが好きな人なら問題ないかもしれませんが、度を越した酸味は困りものですね。
>>ぬか漬けが酸っぱい原因は乳酸菌!酸味の強いぬか床の最強な手入れ方法

舌がピリピリする
もう1つの特徴が「ぬか漬けを食べるとしたがピリピリすること」です。この原因は先ほども出てきた「炭酸ガス」。
微生物の過剰発酵によって排出された炭酸ガスがぬか床を膨らませるだけではなく、食材にも浸透していきます。
こうして出来上がったぬか漬けを食べると、炭酸で舌がピリピリしてしまうわけです。
炭酸飲料を飲むとしたがピリピリするのと同じですね
いずれの場合も、ご飯のお供としてはあまり向いていませんよね。
なので美味しいぬか漬けを楽しむためには、膨らんだぬか床に対処する必要があります。
ぬか床が膨らんだ時の対処法4選

最後に膨らんだぬか床への対処法を解説します。
膨らんだぬか床に対してやることは「ぬか床に生息する微生物のバランスを整えて良い状態に維持してやること」です。
これまでお伝えしてきた通り、ぬか床が膨らんでしまうのは微生物が増殖したことによる過剰発酵が原因。
なのでこの増殖を抑え、バランスを整えてあげればぬか床が膨らむのを抑えることが出来るのです。
微生物のバランスを維持するために効果的な方法は以下の4点。
- かき混ぜる
- 塩分を加える
- 水分量の調節
- 涼しい場所への移動
1つずつ見ていきましょう。
かき混ぜる
微生物のバランスを整えるのに1番効果的な方法は「かき混ぜること」です。
ガス発生の元となる酵母菌は「好気性」と呼ばれる、酸素大好きな菌であるため、ぬか床の表面近くに生息しています。
なので天地をひっくり返すようにかき混ぜてあげて、底の方に追いやることにより、過剰は繁殖を防ぐことが可能です。
かき混ぜることは他にも「臭い」や「味」の改善にも繋がる大事な手入れ方法なので、忘れずに実行しましょう。
>>【手抜き】ズボラ流ぬか床のかき混ぜ方!1日1回じゃなくてもOK!

塩分を加える
塩分には微生物の繁殖を抑えてくれる効果があります。
ぬか床内の塩分濃度が薄すぎると微生物が繁殖してしまう他、ぬか床には必要のない雑菌が繁殖してしまうデメリットもあります。
最悪カビが発生したり、腐ってダメになってしまうかもしれません・・・。
定期的に塩を加えて、塩分が薄くならないようにしましょう。
>>【徹底網羅】ぬか床の塩分のすべてを解説!塩辛い時の塩分調整の方法とは

水分量の調節
野菜を漬け続けていると、野菜方出た水分でぬか床がゆるくなっていきます。
こうなると塩分濃度が薄まり微生物の繁殖が容易になるので、ぬか床が膨らみやすくなります。
ぬか床が適度な水分量を保つようにメンテナンスしてください。

涼しい場所への移動
ぬか床の発酵に最適な温度は20~25℃です。
これを超えて30度近くになると微生物の繁殖力が非常に強くなり、ぬか床が膨らみやすくなってしまいます。
ちなみに40度を超えると、微生物は死滅してぬか床が機能しなくなります。
暖かい場所にぬか床を置いている場合は、涼しい場所に移動させて微生物の活動を抑えましょう。
冷蔵庫に入れて管理するのもオススメですよ。
>>【楽しよう】冷蔵庫ならズボラでも放置でぬか床管理が可能!

まとめ:ぬか床が膨らんだら手入れ方法を見直そう

というわけでまとめです。
まとめ
・ぬか床が膨らむ原因は「過剰発酵による炭酸ガス」
・膨らんだぬか床で漬けたぬか漬けはあまり美味しくない
・膨らんだぬか床の対処法は「微生物のバランスを整えてあげること」
ぬか床が膨らんでしまうのは微生物のバランスの崩れが原因。
そしてなぜバランスが崩れてしまうのかといえば、日々の手入れがあまり上手くいっていないことが考えられます。
ぬか床は生き物です。ペットのようにちゃんと世話をしてあげなければ弱っていきます。
なので、しっかりと手入れをしてあげてください。
そうすれば、半永久的に美味しいぬか漬けを作ってくれるようになりますよ。
>>ぬか床の手入れ方法まとめ:失敗しない・簡単にできる裏技解説

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